当山は嘗て弘法大師がこの地を巡錫の折り、日山の小径で病に苦しむ貧者を憐れみ、三密加持の秘法をお授けに成るや病立ち所に平癒、此の奇跡に感涙した病者は一念発起し学を修め家業に励み有徳の長者に成ったと伝えられる霊場。何日の頃か此の伝説に因んで石仏大師像が奉安され日山のお助け大師と尊称されて近隣在郷の素朴な信仰を集め、嘗ての縁日には参詣者がきびすを接する賑わいであったと云う。
伝承される三密加持の秘法は観音様の御手にされる如意輪宝と如意宝珠に依って象徴される法力で有って、三世に亘る罪障を消滅し、心身を浄める偉大なお働きである。現院主上山智久師は霊山生駒山を始め霊峰幽谷で精進潔斎厳しい山鉢修験に依って三密加持の秘法並びに文珠師利菩薩密教宿曜経の身儀を修行し当山に於いて其の御力のお取り次ぎする事を誓願として楽寿観音を建立し今日に至る。
人心荒び物欲我欲と公害渦撒く末世の今、高祖弘法大師の説かれた弥ロク菩薩下生と即身成仏を信じ、只管観世音菩薩の御力を以て、普く衆生を済度するべく日夜精進しており、ご参拝各位には必ず御仏のご加護有る事を確信いたします。
|